車種別ノウハウ
擦り傷に凹み…愛車に傷をつけてしまったら? スズキ「ジムニー(型式JB64、年式2018年~)」のボディリペアについて解説します。
大切に乗っているつもりでも、いつの間にか細かい傷や凹みができていることはあるもの。特に、アウトドアにも大活躍するスズキ「ジムニー」ならば、なおさらです。
では、こうした傷は自分で直せるのでしょうか? 直せるとしたら、自分で直せる傷の種類や範囲は?
ここでは現行型となる4代目「ジムニー」(型式JB64、年式2018年~)についた傷をキレイにする方法を詳しくご紹介。DIYで直せる範囲と、プロにまかせるべきケースを具体的にお話しします。
▲現行型「ジムニー」(型式JB64、年式2018年~)
「ジムニー」に限らず、クルマには様々な種類の傷がついてしまいます。まずは、どんな傷があるのか、その傷を作る行為や原因を知っておきましょう。
▲名前の通り、線のように細く伸びた傷
▲なにかに擦れたことによってできる、比較的広範囲にわたる傷
▲文字通り、ボディの一部がくぼんでしまったもの
▲擦り傷や凹みがひどくなると、塗装が剥がれてしまうことも
★ポイント
塗装剥がれをともなう傷は、見た目を損なうだけでなく、放置するとサビの原因になることもあります。特に塗装が剥がれて下地が見えている場合は、早めの対処が肝心です。
ここからは、自力で直せる小さな傷の補修方法をご紹介します。
DIYでの補修は、費用を抑えられるのが最大のメリットですが、正しい方法で行わないと、かえって傷を目立たせてしまう可能性もあるので、注意が必要です。
DIYで傷を直す際には、いくつかのアイテムを揃える必要があります。
▲オートバックスで購入できる補修アイテムの一例
●洗車用具
カーシャンプー、スポンジ、マイクロファイバークロス、バケツなど
●脱脂剤(シリコンオフ)
塗装面の油分を除去し、補修材の密着性を高めます。
●マスキングテープ
補修箇所以外を保護します。
●コンパウンド
研磨剤の一種で、傷の深さに応じて粗目、細目、極細目などがあります。
●タッチアップペイント(タッチペン)
車のボディカラーと同じ色の塗料です。「ジムニー」のカラーコードを確認して選びましょう。
●クリアペイント
タッチアップペイントの上から塗ることで、光沢を出し、塗装面を保護します。
●耐水サンドペーパー(紙やすり)
非常に細かい番手のものを使用します。
●保護手袋/保護メガネ
作業時の安全のために使用します。
傷の補修をするためには、事前の段取りが肝心。ただ「傷の部分を塗る」だけではキレイに仕上がらないので、しっかりと準備しましょう。
ボディカラーは「カラーコード」と呼ばれる文字列で、色を識別することができます。「ジムニー」のカラーコードはエンジンルーム内、運転席のすぐ前に設けられたコーションプレート(車両情報が記載されたプレート)に記載されています。
▲画像の赤丸内がコーションプレート。この車体のカラーコードは「ZWY」、カラーの名称は「ブリスクブルーメタリック」
正確なカラーコードとカラーの名称をメモしておけば、間違った色の補修用スプレーやタッチアップペンを購入せずにすみます。
もしカラーコードに対応した商品がなかったら、メーカーから取り寄せる、あるいはオートバックスの「塗料調合サービス」で塗料をつくります。
なお、「塗料調合サービス」は、すべての店舗で実施しているわけではありません。詳しくは店舗スタッフにお尋ねください。
爪で触っても引っかからない程度の、非常に浅い線傷であれば、コンパウンドで目立たなくできる可能性があります。これは、塗装の一番上にある「クリア層」という透明な層についた傷の場合です。
▲研磨時に砂やホコリが混じると、きれいに直らないばかりか、新たな傷の元になる
まずは洗車し、クルマ全体の砂やホコリを落とします。傷の周辺は、特に丁寧に洗車しましょう。乾燥させた後、脱脂剤で傷まわりの油分やワックス成分をしっかりと除去します。
▲傷に油分やワックスが残っていると、コンパウンドによる研磨にムラができるおそれがある
▲削りすぎを防ぐため、ドアの端や尖った部分にもマスキングを ※写真:PIXTA
傷の周辺をマスキングテープで保護します。特に、ゴムや樹脂パーツにコンパウンドが付着すると白くなることがあるので注意しましょう。
▲傷が消えないと、つい力を入れてしまうもの。決して力を入れず、やさしく磨くこと
まずは「粗目」のコンパウンドをウェスやスポンジに少量取り、傷に対して垂直方向、または円を描くように優しく磨きます。力を入れすぎると、かえって傷が深くなったり、塗装が薄くなったりするので注意が必要です。
傷が目立たなくなってきたら「細目」、最後に「極細目」のコンパウンドで仕上げます。徐々に粒子の細かいものに変えることで、磨き傷を消し、光沢を出していきます。
仕上げに乾いたキレイなマイクロファイバークロスで、コンパウンドを拭き取ります。傷が目立たなくなっているか、光の当たり方を変えながら確認して完成です。
▲ドアノブについた爪のあとも、コンパウンドで研磨して落とすことができる
★ポイント
コンパウンドは研磨剤なので、使い方を誤ると塗装面を削りすぎてしまいます。少しずつ、様子を見ながら作業を進めることが大切です。
また、メタリックやパール系の塗装の場合、磨きすぎると色合いが変わって見えることがあります。慎重に作業しましょう。
爪で引っかかるような傷や、塗装が剥がれて下地が見えている傷には、タッチアップペイント(タッチペン)を使って補修します。
コンパウンドによる磨きと同様です。車体全体の砂やホコリを落とし、また、傷の周辺は丁寧に洗って汚れを落とします。傷の中に異物や汚れが残っている場合は、つまようじ等を使って異物を取り除きます。
乾燥後、脱脂剤で傷と傷の周辺の油分をしっかりと除去しましょう。
▲インクを塗布したいのは傷がある箇所のみ
タッチアップペイントのインクが広がらないよう、傷の周囲をマスキングテープで保護します。
インクを塗布したエリアが少ないほど、傷は目立たなくなります。補修箇所が最低限になるよう、マスキングテープを貼りましょう。
▲カラーや塗料にもよるが、タッチアップペイントのインクは混じりにくい。「やり過ぎ」と思うくらい、しっかりと振ろう
まずはタッチアップペイントをよく振って、塗料を均一にします。
塗布は傷の上に、筆で少しずつ塗料を乗せていくのがポイント。一度に厚塗りすると乾燥に時間がかかり、ムラになりやすいので、薄く何回かに分けて塗ります。傷の溝を埋めるよう、少し盛り上がるくらいに塗るのが理想です。
乾燥時間は製品によって異なりますが、数時間から半日程度かかる場合があります。焦らず、しっかりと乾燥させましょう。
塗料が完全に乾いたら、マスキングテープを剥がします。
どんなに塗料を薄く塗っても、周囲との段差は出来てしまうもの。この段差が気になる場合は、耐水サンドペーパーで軽く研磨します。
耐水サンドペーパーは、そのまま使うのではなく、水に濡らして指や当て木に巻き付け、軽く均すように研磨します。この時、決して力を入れすぎないでください。
また、研磨しすぎると、かえって下地が出てしまうので注意が必要です。段差がなくなったら、コンパウンド(細目→極細目)で磨き、光沢を出して仕上げます。
▲クリアペイントが乾いたら、ワックスやコーティングによる保護も忘れずに
補修した箇所の上からクリアペイントを塗ると、より自然な仕上がりになり、塗装面を保護できます。クリアペイントも薄く重ね塗りし、完全に乾燥させます。
★ポイント
メタリックやパールカラーは、角度や明るさによって色が変わって見える、繊細なカラーです。タッチアップでは色ズレが目立ったり、光の当たり方で色が変わって見えることがあります。完璧な仕上がりを求める場合は、プロに相談することをおすすめします。
小さな凹みで、なおかつ塗装が剥がれてしまっている場合、DIYで直すには「パテ」を使った作業が必要になります。
▲パテは凹みを埋めると硬化する粘土のようなアイテム ※写真:PIXTA
脱脂したうえでサビを除去。パテ(2剤を混ぜるタイプが一般的)をもり、硬化ののち研磨。さらに下地処理、塗装、仕上げ研磨……と、かなり経験と技術、根気が必要な作業を行います。
パテの上からの塗装は、カラーコードがあっていても周囲と色味が変わることも多く、DIYでキレイに仕上げるのは難しいといえるでしょう。大きな傷・凹みを直すときは、無理せずプロにまかせることをおすすめします。
基本的な傷の直し方はどの車種でも共通していますが、「ジムニー」ならではの注意点もいくつかご紹介します。
「ジムニー」には、「ブリスクブルーメタリック」のほかにも、「ピュアホワイトパール」「シルキーシルバーメタリック」「ブルーイッシュブラックパール3」「シフォンアイボリーメタリック」など、さまざまなメタリックカラー、パールカラーがあります。
▲ジャングルグリーン(ZZC)の「ジムニー」※写真:PIXTA
特にパールホワイトなどの多層構造の塗装は、DIYでの色合わせが非常に難しく、プロでも高い技術が求められます。
補修箇所だけ色が浮いて見えてしまう可能性が高いので、完璧な仕上がりを求めるならプロにまかせるのが賢明です。
「ジムニー」はバンパーやフロントグリルなどに、塗装されていない樹脂パーツを用いています。これらの未塗装樹脂パーツについた傷は、コンパウンドなどでは直せないことがほとんどです。
▲無塗装樹脂製の「ジムニー」のフロントグリルとバンパー
専用の保護剤やクリーナーで目立たなくすることはできますが、深い傷や変形は交換が必要になることもあります。
グレードやオプションにもよりますが、「ジムニー」には「スズキ セーフティサポート」をはじめとする先進安全装備が備わり、フロントバンパーやリアバンパーの裏側などにセンサーが配置されている場合があります。
2025年1月の改良では、アダプティブクルーズコントロール(ACC)や、後方誤発進抑制機能(4速AT車)も搭載され、バンパーにもセンサーがつきました。
こうしたセンサー部分に傷がついて修理が必要な場合、センサーの調整(エーミング)が必要になることがあります。これは専門知識と特殊な工具が必要な作業なので、DIYでは絶対に手を出さず、プロに依頼するようにしてください。
軽自動車のジムニーは取り回しが良い一方で、狭い場所での駐車やUターンなどでボディを擦ってしまうリスクも高まります。特にサイドやリアバンパーは、不注意による擦り傷ができやすい箇所といえます。
▲美しい仕上がりを求めるならプロにお任せを
「自分で直すのはちょっと難しそう…」「もっとキレイに直したい」そう思ったら、プロにまかせるのが一番安心です。車の傷修理は、傷の大きさや深さ、修理方法によって料金が大きく異なります。
主な修理依頼先としては、ディーラー、板金塗装工場、そしてオートバックスなどのカー用品店があります。
▲本格的な設備と経験を積んだテクニックはプロならでは
▲パテでもとのボディラインを再現するのもDIYでは難しい
DIYでの補修は魅力的ですが、本格的な補修には専用の設備や技術を必要とします。以下の傷や凹みはプロにまかせることを強くおすすめします。
●傷が深く、下地が見えている場合:
塗装が完全に剥がれて金属部分が見えている場合、放置するとサビが発生し、より大きな修理が必要になる可能性があります。
●凹みが大きい、または複雑な形状の場合:
パテ作業や板金作業は専門知識と技術が必要です。DIYではボディラインを正確に再現するのは非常に困難です。
●広範囲にわたる傷や、複数の箇所に傷がある場合:
全体を均一にキレイにするには、プロの技術が必要です。
●メタリックやパールなど特殊な塗装の場合:
色合わせが非常に難しく、DIYでは違和感が残りやすいです。
●先進安全装備のセンサー周辺の傷:
センサーの誤作動や機能低下に繋がる可能性があるため、専門業者での修理・調整が必要です。
●自分でやる自信がない場合:
無理に自分で補修しようとすると、かえって傷を目立たせてしまったり、費用がかさんでしまったりする可能性があります。
★ポイント
コンパウンドで落ちないような傷は、プロにまかせるのがおすすめ。オートバックスでも傷補修を行いますので、ぜひご依頼ください。
「自分で直すのは難しそう…」「どこに相談したらいいかわからない…」
そんな時は、お近くのオートバックスにご相談ください。オートバックスでは、車の傷や凹み修理に関する様々なサービスを提供しています。
軽度な擦り傷や小さな凹みなど、部分的な補修で対応できる傷に最適です。短時間でリーズナブルに修理が可能です。
広範囲の傷や深い凹み、塗装剥がれなど、本格的な修理にも対応しています。専門工場での高品質な修理で、新車のような仕上がりを目指します。
塗装に傷がない小さな凹みであれば、デントリペアにより板金塗装なしで直せる場合があります。
事前にお見積もりを提示し、ご納得いただいてから作業を行いますので、安心してご依頼いただけます。
メンテナンスやタイヤ交換など、他の用事と合わせて修理の相談も可能です。
▲傷や凹みをリフレッシュして新車気分を取り戻そう
スズキ「ジムニー」の傷でお困りでしたら、まずはオートバックスのスタッフにご相談ください。あなたの愛車をキレイにするお手伝いをさせていただきます。
「ジムニー」がいつまでも輝き続けるよう、美しく仕上げますので、傷の補修はぜひオートバックスにおまかせください。